ダイムラーとシリウスが
皇族の祠を進んでいた頃、
シリウスの妹、皇女ソティは
モニカとともにランスへ向かっていた。
不穏な力が渦巻く地で、
二人は宿命の出会いを迎える……
皇帝ダイムラーと、
皇子シリウスが
皇族の祠を探索していたころ
シリウスの双子の妹、皇女ソティは
ロアーヌ侯の妹君モニカと
およそ3000の兵を引き連れ
ランスにある
旧聖王廟を目指していた。
旧聖王廟にあるはずの、
ディステニィストーン
【輝きのルチル】の
無事を確認するため--
初陣!闇の皇女ソティ
モニカ:もうすぐランスね。
ソティ:………
もにか:このまま旧聖王廟へ向かうという号令を、兵達に出しましょう。
そてぃ:………
もにか:………(ダイムラー様からのご指名とはいえ、教育係も疲れるわね…)全軍!このまま旧聖王廟へ!
帝国兵士:全軍、旧聖王廟へー!!
そてぃ:……止まって。
空間が歪み光の渦がでてくる
もにか:あ……あれは!?
そてぃ:…敵……来る…
ていこ:……前方【光の扉】より複数のモンスターを確認!ソティ様とモニカ様をお守りするのだ!
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もにか:ソティ、あんなの封印しちゃうなんて、すごいのね……
そてぃ:……これ。
もにか:ん?この欠片、扉を封印した時に落ちたものよね。
欠片
そてぃ:……うん。
???:あ、その結晶は!
そてぃ:……?
アンナ:私はアンナ。兄とともに、その結晶を集めて研究しています。
もにか:ランスのヨハンネス兄妹ですね。
あんな:はい!その結晶いただけませんか?お礼はいたします。
もにか:はい、どうぞ。何かわかったら、私たちにも知らせて下さい。
あんな:見つけたらどんどん持って来て下さい!旅の助けになるものを用意して、待っていますわ。
旧聖王廟
もにか:ようやく到着したわ。
こっ、これが……あの聖王廟ですって!?こんなにボロボロに。
そてぃ:……朽ちただけ。…でも何か……おかしい…
ていこ:ソティ様、モニカ様!後方よりモンスターの軍勢が出現しました!
モンスターぞろぞろ
ていこ:現在待機中です!戦力はこちらの方が上かと--
もにか:わかりました!防壁の波陣で戦闘準備!
ソティ、しっかり見てるのよ!
そてぃ:………
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もにか:ソティ、兵士達が食い止めている間に中に入りましょう!
そてぃ:……扉、開かない…どうやって?
もにか:……確か、こっちに隠し通路があると、ダイムラー様がおっしゃっていたわ!
入り口
もにか:あったわ!ここから入るわよ。
もにか:ソティ、急ぎましょう!通路を抜ければ聖王廟の中に出るはずよ!
そてぃ:……結界……
結界ぴかーん
もにか:結界?……どうして…?
そてぃ:……離れて。
ほげほげ(呪文)
そてぃ:……滲みだす混沌を閉じ込めし結界。我らが影に委ね、この身を受け入れよ。
結界消える
もにか:えっ、ソティ、どうして?…まあいいわ、先に進みましょう!
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もにか:ここが聖王廟内…?
早く兵達を中へ導きましょう!
開門!全軍、聖王廟の中に--
--えっ!?
そてぃ:……!?
兵士達やられている
ドラゴンみたいなのが火を吹く
もにか:危ない、ソティ!
???:ボサッとしているな!下がれ!!
もにか:あ、あなたは!?それに、さっきの魔物は?
そてぃ:……!!!……全滅…
???:危険だ!門を閉め、中へ入るのだ!
そてぃ:…………
もにか:行こう、ソティ!
???:早く!!
そてぃ:…………
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もにか:ありがとうございました。ロアーヌ侯爵ミカエルの妹、モニカです。
そてぃ:……ベント帝国、第一皇女……ソティ
パウルス:私はパウルス。聖王に仕える者だ。
もにか:聖王!?ま、まさか……聖王十二将のパウルス様!!?
ぱうる:いかにも。
もにか:ど、どういう事ですか?聖王十二将、そんな歴史上の人物がどうしてここに……
そてぃ:……止まってる。
ぱうる:ここは数千年前のまま、時の流れが封じ込められている。
もにか:数千年前のまま?という事は--
ぱうる:聖王がお隠れになったその時のままだ。
そてぃ:聖王……
もにか:あっ!ソティ、どこへ!?
そてぃ:……あっち……感じる。
ぱうる:向こうには祭壇が。あの娘、何を言って……
しかたがない。ついていくぞ。この場所は結界から出現したモンスターがうようよしている。
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ぱうる:封じられたこの廟の結界、どうやって突破した?
もにか:…ソティが結界を……
ぱうる:あの娘が!?彼女は何者なのだ……
彼女は結界を破りながら、祭壇への最短距離を歩んでいる。
もにか:祭壇っていうことは……
ぱうる:彼女の言動の真意、確かめさせてもらおう。
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そてぃ:…………
デステニィストーン
ぱうる:石に触れてはならん!それは聖王の力の結晶。光の力に浸食されてしまうぞ!
そてぃ:…………見つけた。
ぴかーん
聖王登場
ぱうる:せ、聖王!!……ま、まさかその小娘が、聖王を!!
聖王:パウルスさん、久しぶりですね。私を呼んだのは、そこの少女ですか?
そてぃ:…………
聖王:いえ、すこし違うようですね。貴女が微かにまとう光の力……それが私を呼んだのですね。
そてぃ:…………光の力?
聖王:パウルスさん、この子をここへ導いてくれた事にお礼を言います。
ぱうる:申し訳ない、この娘が「呼んでいる」と言った真意確かめたく思い、ここまで。
聖王:よいのです。おそらくこの子を呼んだのはこの石。
デステニィスートン
ぱうる:この石に……?
そてぃ:……ディステニィストーン、……【輝きのルチル】。
聖王:貴女の兄が放つ光の力、それが貴女を介して、この石と共鳴をしたようです。
そてぃ:シリウス……
聖王:……光と闇……双子でしたか。どうやら貴女達は、大いなる試練に立ち向かう運命にあるようですね。
ぱうる:聖王!
聖王:どうしました、パウルスさん?
ぱうる:四魔貴族ビューネイが結界をくぐり、上空に現れた模様!
聖王:……ビューネイ……我々の存在、気づかれてしまいましたか。
少女よ……早速試練のようです。
グゥエイン
聖王:このグゥエインに乗りなさい!そして、この試練を乗り越えてみせるのです!
そてぃ:…モニカ、貴女も一緒に。
もにか:わ、わかったわ!
グゥエインに乗るソティとモニカ
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そてぃ:グゥエインと言ったわね!もっと早く飛んで!!
もにか:ちょちょっとソティ、飛ばし過ぎよ……それに性格が--きゃぁ!
コカトリス:キエェーーー!
そてぃ:雑魚に用はないの!消えなさいっ!!
こかと:ギャッ!
グゥエイン:あまり図に乗るな。振り落とされても知らぬぞ。
そてぃ:だって楽しくて!お城からみる景色より、ずっと高いんだもの!
ぐぅえ:その威勢が仇となるなよ。
そてぃ:アナタの方こそ、本気で飛んで!ビューネイを探さないと!
ぱうる:……彼女のあの様子は!?
聖王:変わった性格ですね。しかし、それよりも気になるのは--
ぱうる:彼女の闇の力……だな
聖王:そうです。それにしても…四魔貴族、懐かしい響きですね。
ぱうる:ふん、勝手にやってくれ。我々には関係のないことだ。
聖王:ふふ……そうも言っていられないかもしれません。私やパウルスさん、それにその他の方々も……
ぱうる:勘弁してくれ…これ以上面倒なヤツには会いたくないものだ…
そてぃ:ビューネイ!!どこに隠れているの!?
みつけたー!
ビューネイ:我の邪魔をしているのは何者だ?グゥエインと…聖王?…いや違う
ぐぅえ:いたぞ。ビューネイは近い。奴は強敵だが、いいのか?
そてぃ:行こう、グゥエイン!覚悟は決まっているわ!!
びゅー:ムシケラどもが……四魔貴族の力、思い知れ!
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びゅー:ム、ムシケラどもがっ!!
そてぃ:朽ちろっ!!!
一閃!
びゅー:ぐぅぅうああああ!
そてぃ:よしっ!!!
もにか:こんなソティ、初めて見た……
そてぃ:聖王、見てくれました!?
聖王:はい、見事でした。しかし……その性格は……。早く降りてきて下さい。
そてぃ:…………
聖王:……元の貴女に戻っていますね。
さあ、その石を持っていきなさい。
貴女の世界で、必要なものなのでしょう。
そてぃ:……闇の石が、闇の塊を揺り起し、そこにお父様とお兄様が……
聖王:闇の塊?……早く、この石を。道は私が開きましょう。
裂け目
そてぃ:…………ありがとう。……また、会える?
聖王:ふふ……それまでに、貴女が闇に飲まれぬよう気をつけなさい。
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もにか:ここは……?
そてぃ:…………祠。
もにか:ちょ……待ってよソティ。
ソティ:……ダメ、ここにいて。……危険。
モニカ:ソティ……
ソティ:……こっち。
しりう:ソティ!!どうやって!!
そてぃ:……早くこっち。
たちあ:だ、だれ!?
しりう:私の妹だ!行くぞ!
たちあ:わかった!
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もにか:ふぅ…ようやく祠から出られたわね。みんな、ケガは無い?
無事に戻って来たと思ったら、シリウスも一緒だったなんて。
そういえば、ダイムラー様は?
しりう:父上は……ここでない場所で戦っている……
私とこの娘を逃がすため……
もにか:…………
そてぃ:…………
しりう:ディステニィストーン……集めなくては。
もにか:あ、雨……これは急がないと本降りになりそう。
この森の奥の方に、シノンの村があります。そこで雨をしのがせて--
ロアーヌ兵:モニカ様!こんなところに……
もにか:ロアーヌ軍の者ですね?どうしました、そんなに急いで。
ろあ兵:ロアーヌ城が……!ミカエル様が……!は、早くロアーヌへお戻りを!!
もにか:お、お兄様に何か!?
ろあ兵:とにかくお急ぎを!!
しりう:モニカ、私たちも共に!
もにか:いいえ、貴女達はシノンの村へ行き、力になってくれる人を探してきてください!
しりう:わ、わかった!!
もにか:ソティ……お願いね。
そてぃ:…………
もにか:それでは、私は急ぎます!援軍をお願いします!
そてぃ:……モニカ。
もにか:ん?
そてぃ:……気を……つけて。
もにか:……うん。あなた達も!!
ダイムラーの命により
旧聖王廟に向かった
皇女ソティとモニカは
聖王と十二将パウルスに
助けられ、二つ目の
ディステニィストーンを回収
皇子シリウスとタチアナとの
合流に成功したのも
つかの間
モニカの故郷、ロアーヌに
危機が訪れたとの
報告を受けた
次回
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