気球が不時着した森で、
シリウスに新たな恐怖が降り掛かる!
刻々と危機が迫りくる中、
彼らと同じ運命にある者が現れ……
光の壁に包まれるベント城から
キャットが用意した気球に乗り
辛くも脱出に成功したシリウス達
しかし日が暮れたころ
気球の燃料が
尽きてしまったのだった
SOS!成敗に継がれし不浄の血脈
シリウス:キャット、この気球はどこまで行くんだ?
キャット:……そろそろ着陸するよ。
しりう:え?目的地についたのか?
きゃっ:……違うよ、燃料が切れたの。
しりう:な、なんだって!?
着陸
しりう:……いててて。みんな無事みたいだな。
ジャミル:なんで燃料をもっといっぱい積んでないんだよ。
きゃっ:あー、そういう事いうんだ!?じゃあ、ジャミルを置いて、燃料積めばよかった!!
ダウド:まあまあまあ。オレとジャミルでこの辺に町でもないか探してくるよ。
しりう:頼んだ。
きゃっ:皇子さん皇女さん、着替え終わった?それにしても、ジャミル達、遅いね。
ソティ:……血の匂いがする。
きゃっ:え?匂い?皇女さん、鼻が良いんだね。
しりう:くっ、出たな!陣形を組んで戦うぞ!
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ゴブリンに対してキャットの煙幕と攻撃
きゃっ:へへっ、ちょろいもんだね!
しりう:油断するな、キャット!
ヴァンパイア:うまそうな血だ……今宵のメインディッシュとしよう……
きゃっ:???
しりう:危ない!!
キャットをかばうシリウス
ヴァンパイアに攻撃をもらう
ヴぁん:ブシュゥ……ハハハ。こんなに上品でフルーティな血を吸ったのは初めてだ。
さぞ、高貴な人物だろうな。もっと血を飲ませてくれ、へへ。
しりう:ぐっ!ヴァンパイアか??
???:どいて!!
ヴァンパイアに対して???の一閃
ヴぁん:……最後の晩餐、大変、美味であった……
しりう:ぶ、無事か、キャット……
きゃっ:皇子さん……大丈夫?私のために大変な事に……
???:ヴァンパイアの血が入ったんだわ。このままじゃ、マズイわね……
しりう:はぁ……はぁ……
きゃっ:助けてくれてありがとう。アナタは……
アニー:アニー。何をしてる、なんて野暮な事は聞かないでね。
きゃっ:わ、わかったよ!で、皇子さんはどうなっちゃうの?
あにー:どうもこうも、ヴァンパイアに噛まれてそのまま放っておいたら……ヴァンパイアになってしまうわ……
きゃっ:ヴァンパイア、そんな……
ヴァンパイア風なシリウスの例
きゃっ:どうしたらいいの?
あにー:わからないわ……でもこの近くにヴァンパイア伯爵の城があるの。そこの主ならわかるかも……
そてぃ:……行こ。
あにー:うん、急ぐわよ!こっちよ、ついてきて!
そてぃ:……ありがとう。
アセルス:ここがレオニード城。
白薔薇:はい。そうみたいですわ。
あせる:……ようやく……人間に戻れる……
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あせる:あなたがレオニード──ヴァンパイア伯爵?
レオニード:ようこそ、レオニード城へ。お嬢様方が、こんな物騒な城に何かご用事ですか?
あせる:血を……私の中の妖魔の血を浄化したいんだ!
ところかわって
あにー:この先がヴァンパイア伯爵の城──レオニード城よ。
きゃっ:皇子さん、もうすぐ……もうすぐ治せるかもしれないからね!
しりう:……すま……ない。
そてぃ:……獣の匂い。
バガーの群れ
きゃっ:もうっ、こんなときに!私が先陣を切るね!
あにー:無茶しないで!
きやっ:無茶するよ!次は私が皇子さんを助けるの!!
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あせる:この先を進めばいいの?
白薔薇:そうです。でも不思議ですわ。
あせる:不思議?
白薔薇:だって、私達がこの世界で石を探す事になるなんて……
あせる:ふふっ、確かにそうね。とにかく先を急ごう!
白薔薇:はい!
ところかわって
れおに:なるほど。それで、皇子を治したいと。ヴァンパイアも悪いものではありませんけどね。
きゃっ:ダメダメ!皇子がヴァンパイアなんて。とにかく治して!
れおに:残念ながら、私に治す力はありません。
ヴァンパイアにしてさしあげることはできますが。
きゃっ:……そんなあ。じゃあ、どうしたら……
れおに:……ディステニィストーン。【浄化のラピスラズリ】。
聖杯の絵
そてぃ:……ディステニィストーン。
れおに:その石に体内の血を吸わせれば浄化することができるでしょう。
あにー:それはどこにあるの?
れおに:洞窟寺院跡。これより北方にあります。
きゃっ:わかった!
れおに:しかし奇遇ですね。石を探す人達が二組も現れるなど。しかも同じ日に。
あにー:なんですって?このままじゃ先を越されるよ!
きゃっ:急ごう!
皇子さん、ここで待ってて。すぐに石を持ってくるから。
しりう:あ……ああ……
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きゃっ:で、洞窟寺院跡はこっちであってるのかなあ……
そてぃ:……あってる。
きゃっ:なんでわかるの!?皇女さんってエスパー!?
とにかく、先に向かった人達よりも早く【浄化のラピスラズリ】を手に入れなくっちゃ!
あにー:その人達もヴァンパイアにかまれたのかしら。
きゃっ:そんなのわかんないよ!でも、それがなくっちゃ皇子さんは……
ここはシーフの腕の見せ所だね!絶対に先に持ってくぞー!!
ところかわって
あせる:この洞窟に石があるのか。
白薔薇:不気味なところですわ。早く探してしまいましょう。
あせる:そうだね。そういえば……ダイムラー皇帝をおぼえてる?
白薔薇:もちろんですわ。私達の命の恩人ですもの。あの方も石を探していましたね。
あせる:皇帝なら、石のことを知っているかも。また会えるだろうか?
白薔薇:生きていればまた会えますわ。
あせる:そうだね。とにかく先に進もう!できるだけ、私の側から離れないで。
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あせる:おかしいなあ。モンスターの数が減った。
白薔薇:……先ほどの物音、もしかしたら私達の他に、ここへ侵入している人がいるのかもしれませんわ。
アニーがモンスターをバシバシ
あにー:はぁ、はぁ……
一本道とは言え、さすがにこんだけモンスターが出るとイヤになるわね。
そてぃ:……もうすぐ。
きゃっ:うんうん!私のシーフのカンももうすぐ目的地だって告げてるよ!
それによ……このすぐ先から、他の人の気配もする。
あにー:例の先客ね。危険な奴かもしれないわ。注意して行くわよ。
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あせる:そろそろ最深部なんじゃ──
誰だっ!!
そてぃ:…………
あせる:少女?
きゃっ:どっちの子がヴァンパイアになっちゃいそうなのっ!?
あせる:ヴァンパイア?私達はそんな者にはならないけど。
きゃっ:うそうそうそ!だって血の浄化を望んでるんでしょ?
あにー:妖魔ね。
あせる:うん……半妖から人間に戻りたいの!!
きゃっ:ダメだよ!【浄化のラピスラズリ】は皇子さんに使うんだよっ!
あせる:ダ、ダメ!私は人間に……人間に戻るんだ!!
きゃっ:こうなったら早い者勝ちだね。私達が先に石を見つけるんだ!!
そてぃ:……危ない。
ガラテア出現
きゃっ:何……コイツ……
あにー:こいつを倒さないと、ディステニィストーンにはたどり着けないってわけね。
そてぃ:……倒す。
アスラ出現
あせる:うっ、こっちにも敵が!白薔薇、気をつけるんだ!!いままでのヤツとは違いそうだぞ!
白薔薇:こんなモンスターに出会うなんて……
あせる:でも、この先に石があるって確信できた!
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あにー:とどめだっ1
アニーのベアクラッシュがガラテアに炸裂
きゃっ:やっと倒せたあ~。
あにー:さっきの子たちはどの辺かしら。
そてぃ:……急ご。
きゃっ:うん!何としてでも先にディステニィストーンを持ち帰ろう!!
ところかわって
あせる:ふぅ、だいぶ手こずったね。さあ、この先に石があるはず!
白薔薇:はい。でも……さっきの方達はどうして石を探しているのでしょうか?
だいぶ困っているようでしたわ。
あせる:そうだね……でもなんとしても先に【浄化のラピスラズリ】を持ってかないと。
どうか私の人生を……
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しりう:ふぅ……ふぅ……
れおに:おや、外に気配が。どうやら持ち帰ったようですね。
さて、どちらが【浄化のラピスラズリ】を持ってきたのか……
門からは2人の影
れおに:ご苦労様でした。貴女達が持ち帰ってきましたか。
あせる:ああ。これで人間に戻れる。
れおに:もう一グループもご帰還ですね。
きゃっ:遅かった……やっぱり、アナタ達が石を……
そてぃ:…………
しりう:うう……父上………………
れおに:幻覚を見ているようですね。シリウス皇子の症状はかなり進行しています。
シリウスの幻覚
しりう:ん?どこだ、ここは。私は死んだのか?
おーーーい!…………
歩いてみるか。
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きゃっ:皇子さんが……皇子さんが、ヴァンパイアに……
あせる:皇子?
シリウスがダイムラーの面影にみえるの図
あせる:皇帝!!!
白薔薇:アセルス様、よくご覧ください。
あせる:違う……でも、似てる!
きゃっ:誰に似てるって言うの?
あせる:ダイムラー皇帝……でも、人違いみたい。そうだよね、年がまったく違う。
そてぃ:!!!
きゃっ:!!!
白薔薇:どうかなさいましたか?
きゃっ:その方は、ダイムラー皇帝の子、第一皇子シリウスさん……
あせる:…………
白薔薇。私は人間に戻りたい。
白薔薇:はい。
あせる:だが、恩義を忘れたまま戻って、それは人間と呼べるだろうか……
白薔薇:アセルス様……
シリウスの幻覚
???:こんなところで何をしている、シリウス。
しりう:誰だっ!私の名を──
ダイムラー現る
しりう:父上っ!!!
父上!父上!父上ーー!!!
だいむ:皇子がむやみに涙を流すな。
しりう:皇子……
だいむ:私無き帝国の指揮を執るのが第一皇子でなくて他にいるか?
しりう:し、しかし父上はここに!
だいむ:ここが現に見えるほど衰弱していまい。
お前を待つ者がいる。
しりう:待つ者?
皇子さん!もう大丈夫!
……お兄様。目を……
だいむ:お前は助けられた。他の地の者の協力もあり救われた。
恩義を、情けを、忠義を忘れるな。それらがいつかお前の力となる。
戻るのだ。そしてすぐにロアーヌ軍と合流し、聖王廟を目指せ。
聖王廟に危機が迫っている。
しりう:父上はこれからどうするのですか?
だいむ:私は、セリティアを探しに行く。
しりう:母上?母上がいるのですか?私も……
だいむ:ならぬ。お前はお前の道を行け。ソティと共に。
しりう:父上……必ずまたお会いしましょう!!
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れおに:これより浄化の儀をはじめます。
レオニードが聖杯を使って
ブラッドヒールと叫んで
シリウスが回復する、の巻
しりう:……う~ん。
きゃっ:目を開けたよ!皇子さんが気付いたよ!!
そてぃ:……ほっ。
しりう:キャット、ソティ……それに……
あにー:あらら。朦朧としてて、私の事は覚えてないみたいだわね。
あせる:ダイムラー皇帝には、前に世話になっちゃったから……今回はあなたに譲ったよ。
白薔薇:お初にお目にかかります。
れおに:ヴァンパイアになってこの城に留まる選択肢もあったのですが、皆がそれを許さなかったのですよ。
しりう:……みんなの助けがあって私が今ここに戻って……
れおに:おかえりなさいませ。
しりう:こうしちゃいられない!ロアーヌだ!ロアーヌ軍と合流するぞ!
そてぃ:???
きゃっ:ちょっと!少しは休んだ方が──
しりう:すぐ行く!恩義を忘るべからず!!
ヴァンパイアの牙にかかり
生死の狭間を彷徨う事に
なってしまったシリウス
治すためには血を浄化する
ディステニィストーン
【浄化のラピスラズリ】が
必要となった
激しい争奪戦ののち、
【浄化のラピスラズリ】は
一足先にアセルスたちの手に
わたってしまった
しかし、アセルスは
聖杯を譲ることを決め、
シリウスは一命を取り留める。
シリウスは
受けた恩を次につなげるべく、
聖王廟へと急ぐのであった。
次回 強敵討伐イベント
超時空!聖王軍VS魔王軍